少しずつ前へ・・・２

 

　　　桜侍くんがご飯を食べてくれると

　　　　とてもうれしくて

　　　テンションも上がって

　　　笑顔でおしゃべりだった私は

　　　桜侍くんが旅立ってから

　　　私生活は無口に逆戻りして

　　　あまり笑わなくなっています

　　　

　　　自分の朝の支度の時に

　　　洗面所においてある時計の時間を目安に

　　　「もうこんな時間！早く支度して　桜侍くんのごはん作らなきゃ！」

　　　「桜侍くん、今日は何を食べてくれるかな　今日は何を出そうかな」

　　約1年、毎日毎日　毎朝毎朝　そう思っていた場所と時間

　　もうやらなくていいんだね

　　もう、考えなくていいんだね

　　まだまだ

　　洗面所の時計に反応してしまい

　　胸が苦しくなります・・・

　　お風呂に入っているときに

　　桜侍くんの咳が聞こえると

　　とりあえず出て、桜侍くんのもとに駆け付けていたので

　　ゆっくり入れるお風呂の時間に

　　まだまだとまどっています

　　日曜日、出先から帰ってきて

　　一番に桜侍くんの様子を見に行っていたのですが

　　出先から帰ってきても

　　もう、酸素室を覗かなくてもいいし

　　桜侍くんの事が心配で

　　早く帰ろうとしなくてもいいなんて・・・

　　桜侍くんがいないと

　　　調子が狂います・・・

　　

　　桜侍くんが旅立って、できた空き時間は

　　桜侍くんのために使っていた時間なので

　　空いた時間が・・・とてもむなしいです・・・

　　

　　桜侍くんは旅立って

　　　私とは違う場所に行ってしまったけど

　　桜侍くんは、前に進んでいるはずだから

　　足を引っ張ってしまわないように

　　私も前に進まなくてはいけないと思う

　　そう思うんだけどね

　　桜侍くんが、こんなにも好きにさせるからさ・・・

　　もう・・・

　　苦しくて寂しくて

　　わたし・・・大変だよ・・・桜侍くん・・・

　　桜侍くんがお空にいても

　　私はいつまでも桜侍くんの味方だし

　　いつまでも桜侍くんの事、応援してるからね

　　がんばれ！桜侍くん！

　　

　桜侍くんのサークルは　

　　いつかたずけられるようになるのかな・・・

　桜侍くんの酸素室は

　　いつかたずけられるようになるのかな・・・

　まあ、

　ムリせず

　気持ちに正直に

　ぼちぼち

　ぼちぼち・・・

　だね・・・・